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九州大学フォーラム「KYUDAI NOW」 in インドネシア・ガジャマダ大学

イベントレポート

九州大学フォーラム「KYUDAI NOW」in ジョグジャカルタ(インドネシア)

2023年8月29(火)、インドネシア・ジョグジャカルタ市のガジャマダ大学(UGM)において、第2回九州大学フォーラム「KYUDAI NOW」inインドネシアが開催されました。このイベントの目的は、九州大学とUGMの両大学が工学、理学、農・林学、公衆衛生などのさまざまな分野で現在行っている最新の研究を紹介することです。九州大学の教員計5名が約90名の参加者を前に自身の研究について発表しました。
このフォーラムはYoutube (https://www.youtube.com/watch?v=voYr6zt4HRs)でもストリーミング配信され、28 名がオンラインで参加しました。
九州大学副学長の原田明教授とUGMパートナーシップ・同窓生・グローバル・イニシアチブ副部長のウィラトニ・ブディジャント教授が開会の挨拶を述べました。


九州大学フォーラム”KYUDAI NOW”in インドネシア・ジョグジャカルタ UGM(2023年8月29日)

 「工学セッション」では、九州大学大学院工学研究院の三木一准教授が「グローバルなリーダーシップを育成するための日本における資源工学教育と連携」について講演し、続いてUGM工学部のヘリアント講師が「アイデアから現実へ: エンジニアリング、コラボレーション、イノベーション」について話しました。九州大学アジア・オセアニア研究教育機構(Q-AOS)のグデ・パンデ・ウィスヌ・スヤンタラ助教は、「安全で持続可能な生産のための銅資源処理の改善」について発表し、このセッションを締めくくりました。

 「科学と健康セッション」では、九州大学大学院理学研究院の大橋正俊助教が「火山災害:地震と噴火の違い」と題した研究を紹介し、続いてUGM数理自然科学研究院のクワット・トリヤナ教授が「化学センサーの研究開発の最近の進展」についてから発表しました。「健康・保健セッション」では、Q-AOSの横田文彦准教授が「インドネシアにおけるモバイル健診と遠隔医療サービス」について発表し、UGMからは共同研究者の医学部・公衆衛生・看護学部のルトファン・ラズアルディ准教授が「ジョグジャカルタ地域における人口統計・健康指標モニタリングシステム」について発表しました。

 「林業セッション」では、九州大学大学院農学研究院の藤原敬大准教授が「林業分野の連携:過去・現在・未来」について講演しました。その後、UGM林学部のドウィコ・ブディ・ペルマディ副学部長が、「教育、研究、コミュニティサービスを通じて持続可能な目標を達成するための林業高等教育の役割」についての考えを共有しました。また、このセッションでは九州大学大学院生物資源環境科学府から修士課程の岩野純奈さんと中尾佐織さん、農学部から学部生の大沼朋葉さんが参加し、「Forestry Summer Course 2023で学んだこと・経験したこと」と題したUGM森林学部での2週間に及ぶサマースクールでの体験談を共有しました。

 「農業と経済セッション」では、UGMの教授2名が研究発表を行いました。農学部のジュヌン・サルトハディ教授が「持続可能な畑地農業景観のための雨水のエンパワーメント」について、また経済経営学部のリマワン・プラディプチョ教授は、「汚職と不法利益の除去の社会的コスト」について共有しました。

閉会の挨拶は、UGM 国際問題室長・アルファティカ・アウヌリエラ・ディニ教授と九州大学副学長の清水周次教授により行われました。

九州大学フォーラム”KYUDAI NOW”in インドネシア・ジョグジャカルタ UGM(2023年8月29日)

 このフォーラムの後、同じ会場でネットワーキングパーティーが開催され、インドネシア人と日本人の九州大学同窓生を含む約90名が参加しました。このイベントには、九州大学を卒業し、現在教員として勤務している九大同窓生14名も参加しました。

現在の活動を紹介するUGM所属の九州大学インドネシア人同窓生たち/九州大学フォーラム”KYUDAI NOW”in インドネシア・ジョグジャカルタ UGM(2023年8月29日)

これらのイベントにより、インドネシアと日本の大学教員、九州大学の卒業生、コミュニティーの間に新たなネットワークが生まれました。今回のイベントをきっかけに、現在、九州大学インドネシア同窓会の正式登録が進められています。 「上水の供給と排水の管理」に取り組むUGMとコミュニティーとの協働研究。

 九州大学からの参加メンバー全員は8月28日(月)、コードリバー周辺の社会奉仕活動場所を訪問しました。このコミュニティーは、UGMからさまざまな分野の学生・教員と協力して「生活廃水管理とコミュニティーへのきれいな水の供給による水質改善の協働研究プロジェクトを実施しています。

ジョグジャカルタ市のコードリバーにあるコミュニティー訪問。

 8月30日(水)、九州大学のメンバーそれぞれがUGM教員と連携して活動を行いました。たとえば、工学部グループの三木一准教授、中尾良太さん(修士課程)、グデ・パンデ・ウィスヌ・スヤンタラ助教らはUGM工学部を表敬訪問しました。理学部グループの大橋正俊助教と修士課程の田辺暖柊さんはUGM地理学研究院と活火山であるメラピ山を訪問しました。清水周次教授と横田文彦准教授は地域保健センター、UGM病院、また医学看護公衆衛生学部を訪問しました。

   8月31日(木)、ジャカルタの呉竹荘ケマンホテルにて在インドネシア九大同窓生交流会を開催しました。 9月1日(金)は国立研究イノベーション庁(BRIN)を訪問し、研究協力や職員交流の可能性について協議しました。

インドネシア・ジャカルタにて九州大学同窓会交流会(2023年8月31日)

国立研究イノベーション庁(BRIN)訪問(2023年9月1日)

 これらのイベントは、九州大学のさまざまな分野における最新の研究を、特に同窓生との情報共有を中心に広くインドネシア社会に向けて発信する機会となりました。清水周次教授はこのような機会を継続して実施していくことが重要であると述べられました。 

Q-AOS主催イベント

アイキャッチ画像:九州大学フォーラム「KYUDAI NOW」 in インドネシア・ガジャマダ大学

本イベントは、九州大学における様々な分野の最新研究をインドネシア社会全体に向けて共有し、特に卒業生との情報共有の機会を提供します。

詳細

日時 2023年8月29日 09:00 ~ 2023年8月29日 16:00
場所 インドネシア・ガジャマダ大学
言語 英語
参加費 無料
Youtube Streaming https://www.youtube.com/@q-aosofficialchannel688/streams
問い合わせ 九州大学 アジア・オセアニア研究教育機構(Q-AOS)
Q-AOS事務局
TEL:+81-92-802-2603・2605
E-mail:aoevent★jimu.kyushu-u.ac.jp(Please change ★ to @)