九州大学 アジア・オセアニア研究教育機構

九州大学

教員・研究者田中 俊徳 准教授

田中 俊徳 准教授

田中 俊徳 准教授
  • 研究推進コーディネーター
  • 専門:環境政策・ガバナンス論

略歴:

1983年鹿児島県出身。大阪大学で歴史学を学んだ後、京都大学大学院にて環境政策を専攻。2011年3月、京都大学博士(地球環境学)。ユネスコ本部世界遺産センター研修員、北海道大学大学院法学研究科特任助教、東京大学大学院新領域創成科学研究科准教授等を経て2021年4月より現職。

研究の概要:

国立公園や世界遺産、ユネスコエコパーク(Biosphere Reserve)等の保全管理政策を対象に21世紀型の自然保護地域のあり方について、ガバナンス論(法制度、行政、組織)の立場から研究している。生物多様性や気候変動、持続可能性を考慮すると、人と自然を区別して原生自然のみを保護するという従来の手法には限界がある(例えば、日本における絶滅危惧種の半数以上は里地里山等の二次的自然に在る)。一方、生業や観光、農林水産業といった人間活動を伴う地域は、複雑な土地所有や重複した法制度、多様な利害関係者、脆弱な行政資源という特徴を持つ。こうした複雑性を有する地域における意思決定や実施構造、参加や情報共有の仕組みがどうあるべきか、歴史学や官僚制、サステイナビリティ学など関係領域のアプローチも用いながら研究を行っている。また、豊かな自然環境や文化は、島嶼や山岳、農村に多く残っているため、こうした地域の未来や食文化にも強い関心を持っている。

関係するアジア・オセアニアの国々:

台湾、ベトナム、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、パラオ、インドネシア

所属学会・委員会活動など:

日本行政学会、日本公共政策学会、日本環境学会、日本造園学会、環境政策・経済学会

メッセージ

人と自然が共生する持続可能な社会を構築するために、何ができるか。法律・制度・組織を切り口として世界遺産や国立公園、エコツーリズム等の研究をしています。また、社会実装にも関心を持っており、Beyond the boundaryラボという、高校生からシニアまで、誰でも参加できるオンラインの研究会も開催しています。関心のある方はお気軽にご連絡ください。趣味は、旅行、映画、音楽、食。東大では醸造研究会を主宰していました。九大でも継続できればと思っています。

主要業績:

  1. 田中俊徳・蕭閎偉(2021)台湾・玉山国立公園における玉山登山道の利用ルールと実施構造に関する研究「人間と環境」47(1), 2-15
  2. 田中俊徳(2020)生物多様性と自然保護:世界遺産条約を中心として「環境法政策学会誌」23, 83-89
  3. Tanaka T (2019) Governance for Protected Areas "beyond the boundary" – A conceptual framework for biodiversity conservation in the Anthropocene. In Lim M. (Eds) Charting Environmental Law Futures in the Anthropocene, 71-79. Springer.
  4. 田中俊徳(2018)自然保護官僚の研究:技術官僚論に対する新たな視座「年報行政研究」53, 142-162
  5. Tanaka T and Wakamatsu N (2018) Analysis of the Governance Structures in Japan’s Biosphere Reserves: Perspectives from Bottom-Up and Multilevel Characteristics, Environmental Management 61 (1), 155-170
  6. 田中俊徳(2017-2018) 国立公園行政史の研究(1)-(5)「國立公園」757-761(連載)
  7. 田中俊徳・酒井章子編著(2017)「森林環境2017:森のめぐみと生物文化多様性」森林文化協会
  8. Havas J, Saito O, Hanaki K, Tanaka T (2016) Perceived Landscape Values in the Ogasawara Islands, Ecosystem Services 18, 130-140
  9. 田中俊徳(2016)ラムサール条約の国内実施における意思決定構造と情報共有の枠組み:公私協働ネットワークと部分社会ルールに着目して「人間と環境」42(1), 2-16
  10. 田中俊徳(2016)国際的な自然保護制度を対象とした国内ネットワークの比較研究‐世界遺産条約、ラムサール条約、ユネスコMAB計画、世界ジオパークネットワーク‐「日本生態学会誌」66(1), 155-164
  11. 田中俊徳(2015-2017)自然環境政策の最先端を探る(1)-(24)「グリーン・パワー」440-463 (連載)
  12. 田中俊徳(2014)「弱い地域制」を超えて:21世紀の国立公園ガバナンスを展望する「ランドスケープ研究」75(3), 226-229
  13. Tanaka T (2014) Implementing Sustainable Tourism in Complex Situations: A Case Study of Minami-jima in Ogasawara Islands, UNESCO World Heritage Paper Series 38, 68-75
  14. 田中俊徳(2014)自然観光資源の管理をめぐる順応的ガバナンスの研究:知床五湖利用調整地区導入における合意形成過程の事例「人間と環境」40 (3), 20-36
  15. Khew JYT, Yokohari M, Tanaka T (2014) Public Perception of Nature and Landscape Preference in Singapore, Human Ecology 42 (6), 979-988
  16. 田中俊徳(2012)ユネスコMAB計画の歴史的位置づけと国内実施における今後の展望「日本生態学会誌」62 (3), 393-399  
  17. 田中俊徳(2012)世界遺産条約の特徴と動向・国内実施「新世代法政策学研究」18, 48-65
  18. 田中俊徳(2012)弱い地域制としての日本の国立公園制度-行政部門における資源と権限の国際比較「新世代法政策学研究」17, 369-402
  19. 田中俊徳(2010)自然保護行政から考える新しい政治-舵取り、政策統合、ガバナンス「季刊 政策・経営研究」13, 103-111
  20. 田中俊徳(2009)世界遺産条約におけるグローバル・ストラテジーの運用と課題「人間と環境」35 (1), 3-11

お問い合わせ先

アジア・オセアニア研究教育機構

〒819-0395 福岡市西区元岡744
TEL:092-802-2319 / Fax:092-802-2391

Copyright © Kyushu University Institute for Asian and Oceanian Studies.
Page
Top