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教員・研究員・スタッフFor Faculty, Researchers & Staff

味志 優
助教
味志 優
アジア・オセアニア教育研究機構
アフリカ地域研究、比較政治、文化人類学専門
高校生のころ図書館でふと手に取った石井光太さんの『絶対貧困』で描かれていたインドの貧困の状況に衝撃を受けて以来、開発途上国における様々なイシューに関心を持ち続けてきました。現在の研究の主な対象は、選挙・投票や汚職といった、民主主義やガバナンスに関係するもので、とりわけ現地の一般の人々の目線において、そういった事象や行為がどのように捉えられているのかについて関心を持っています。また、特に政治に関しては、特定の「正解」がない分野であるように思います。そのため、途上国の現在の状況を一律に課題と捉えるのではなく、むしろ我々自身の課題の解決の参考にしようとするような心構えも重要であると考えています。

略歴

佐賀県出身。2014年、東京大学教養学部国際関係論コース卒業。東京大学総合文化研究科国際社会科学専攻で修士を取得、同専攻博士課程を満期退学。日本学術振興会特別研究員DC2(2018~2020年)。教歴として、文教大学非常勤講師(国際学)、東京海洋大学非常勤講師(Effective English)、駒場アカデミック・ライティング・センターでのチューターなど。

研究の概要

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東アフリカのタンザニアという国でのフィールドワークをもとに、選挙と汚職に関する博士論文を執筆中です。タンザニアに限らず多くの途上国では、選挙期間中や日常において、立候補者やそのブローカーから有権者に対して、現金からTシャツまで様々な財が、多様な手段を通して配布されていることが報告されています。こうした行為は概して、特に外からの視点から見れば、賄賂、買票、クライエンテリズムなどとして分析されます。ただ、興味深いことに、現地の人々の話を聞くと、実際はこうした財のやり取りの全てが賄賂や買票、あるいは「汚いカネ」として捉えられているわけではなく、中には至極正当なものとして考えられているものもあります。また、その根拠は法律に求められないことがほとんどです。では、それはどのような基準で判断されていて、またそれは広く言えば何を意味するのか、ということを探究しているところです。また、現状ではタンザニアやアフリカを中心に研究していますが、今後はアジアを含め他の地域との比較研究へと発展させたいと考えています。

関係するアジア・オセアニアの国々

インド、中国、インドネシア、ベトナム

メッセージ

私は、上記に挙げた領域に限らず、様々な分野に関して広く関心を持ちながら大学院生活を送ってきました。ブラウンバックセミナーやKYUDAI NOWなどを通して、学内外また分野を問わず様々な方々と交流させていただければ幸いです。

所属学会・委員会活動など

日本アフリカ学会

リンク・個人ページ・ビデオ等

主要業績

味志優,2017,「アフリカの「癌」としての汚職理解を超えて ─「公」の概念とその動態性への着眼─」『アフリカ研究』,39-46.
味志優,2019,「汚職―アフリカの『癌』という問題化をのりこえて」(コラム)松本尚之ら編『アフリカで学ぶ文化人類学 : 民族誌がひらく世界』昭和堂,125-126.
Yu Ajishi, 2017, “Long-term Dynamism of the Concepts of Corruption: Personal Ethics about Different ‘Public’ Rules," 7th Humanities Korea International Conference, 13th October 2017.
味志優,2023,「現代アフリカにおけるクライエンテリズムと票の売買を巡る議論に関して」日本アフリカ学会第60回学術大会,2023年5月.
味志優,2024,「新家産制概念をめぐる近年の論争の展開と今後の課題」日本アフリカ学会第61回学術大会,2024年5月.
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