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九州大学QR若手研究者ワークショップ

イベントレポート

令和3年3月に本学の広人文学、QRプログラム(※)、アジア・オセアニア研究教育機構文化変動クラスタ―が “Crossing Borders: Material and Memory in the Trans-Asian Context” と題し、2回の講演と国際シンポジウムをオンラインにて開催いたしました。
3月4日(木)に、第一弾の講演として金原典子氏(早稲田大学SGU 客員次席研究員/東北大学GSICSフェロー)にお話しいただきました。 「Defining Refugees: Tatar Muslims in Prewar Japan 避難民の成り立ち―戦前日本におけるタタール系イスラーム教徒の受け入れについて」と題し、1920年代から1940年代にかけての日本のトルコ難民に関する政策について講演いただき、学内のみならず、全国から多くの研究者や学生が参加し、好評を博しました。
3月19日(金)には第二弾として、朱若麟氏(東京芸術大学文化財保存修復彫刻博士課程)にお話しいただきました。「よみがえる奈良の技-聖林寺十一面観音の模刻研究」と題し、東アジアでの仏像の流通と、聖林寺十一面観音のレプリカを独自の技法で彫るプロセスについて講演いただきました。
3月27日(土)には国際シンポジウム”Crossing Borders: Material and Memory in the Trans-Asian Context” を開催しました。最初に陳亮氏(ウィーン大学)に「磚画竹林七賢の研究:南朝における絵的モチーフの「経典化」について」と題した講演いただきました。コメンテータとして宮本一夫教授(人文科学研究院)が、同様のレンガ壁画モチーフのつながりの意味についてなどコメントしました。次に崔善娥氏(明知大學校)からは「泉涌寺と普光寺の観音菩薩像 – 鎌倉および高麗における普陀山信仰の証拠」と題し、自身の最新の研究について講演いただきました。これを受けて、コメンテータの井手誠之輔教授(人文科学研究院)から講演に関するコメントや質問があり、活発な議論が行われました。
これらのシンポジウムを通じて、本学の学生に最新の研究を紹介し、人文科学の様々な分野を橋渡しした学際的な議論が行われ、本学と世界の研究者の国際的な研究ネットワークを構築することができました。

特設サイトのURLはこちら→https://www.imapkyudai.net/crossing-borders

※本学の研究戦略に基づき、一定の期間、研究費等の重点配分を行うことにより、研究者の新たな飛躍と本学における研究力の一層の向上を図ることを目的とするプログラム

3/27 シンポジウムの様子

共催・協力イベント

アイキャッチ画像:九州大学QR若手研究者ワークショップ

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日時 2021年3月07日  ~ 2021年3月24日